店舗設計デザイナーの年収、仕事内容、福利厚生、残業は?勤続年数7年の現役男性デザイナーに体験談を聞いてみた

ペンネーム:サチコ
年齢:35歳
最終学歴:大学院修了
性別:男
勤続年数:7年
年収:400万円


店舗設計でスーパーマーケットのデザインを担当。


現在、店舗設計の会社に勤めており、私の業務内容は設計デザインで、主にスーパーマーケットのデザインを手掛けています。
この仕事を始めたきっかけは、大学院での専攻が建築意匠系でしたので、その頃の知識が活かせると思い、今の職に就きました。


勤務時間は9:00から18:00で残業はほぼない。福利厚生は法定福利のみ。

職種としては設計デザインを担当しており、スーパーマーケットの内装、外装、さらにサイン関係から什器まで、スーパーマーケットのソフト面全般を幅広くデザイ ンしています。
勤務時間は9:00から18:00までで、ほとんど残業はありません。

しかし、時々ある遠方の物件の場合には早出があり、その時は早朝から物件に直行し、打合せや現場の確認をして直帰します。

休日は日曜、祭日、月に2回の土曜日、そしてお盆、正月休みがそれぞれ5日間程度です。
日曜日に打合せがあることも時々あるので、その時は後日代休をとります。


福利厚生はいわゆる法定福利のみで健康保険、厚生年金保険、雇用保険、労災保険です。
その他、勤務時間が深夜に及んだり、早朝からの場合は食事代として1,000円支給されます。

仕事中は基本的にほとんど喋ることなく、ただ黙々と図面を引いて、効率的に作業を進めることに徹しています。


自分の提案したデザインがクライアントの要求と重なり喜ばれた時に満足感を得れる。

店舗デザインは感覚というかセンスが重要となりますので、自分がいいと思ったデザインががクライアントの要求とピッタリ当てはまった時はテンションがあがりま す。
通常、デザインはタイトなスケジュールの中で、何度も修正や、時には一からやり直しということもしばしばあるのですが、クライアントの要求にハマった時は一度提案し、その後は大幅な修正も無く、微調整程度で施工まで進行させることができます。
そのような時は効率的に仕事が進められた満足感があります。

さらに言えば例えば上司に一旦、デザインを見せて、上司の反応が悪かった時に、ゴリ押しでクライアントに提出した時、クライアントから喜ばれた時には、上司に 対して「みたかっ」という感覚になります。


店舗オープンの日が最も達成感がある。オープンまで修正に修正を重ねてやっとの思いでその日を迎える。


何と言ってもクライアントに引き渡し、オープンの日です。
主にスーパーマーケッ トの改装をしておりますが、平均してプランから引き渡しまでおよそ半年程かからります。

それまでの間に何度も打合せを重ね、修正を繰り返し、まさに三歩進んで二歩下がる状態を繰り返し、やっと図面を作り上げます。
そして改装の仕事は決してデザイナー1人でできる仕事ではありません。
担当営業も何度もクライアントに赴き、打合せを繰り返し、見積も何度も提出し、当然打合せ相手はクライアントだけではなく、実際に空間を作ってくださる現場監督や職人さんにとも打合せをしないといけません。

そういう事前の打合せを繰り返し、プランを確定し、施工に入って行きますが、施工に入っても現場でクライアントから修正が入り、スケジュールの変更。

このように紆余曲折を経て、やっと引き渡し、オープンを迎える時は肩の荷が降り、達成感で一杯です。
朝からお客さんが長蛇の列をつくっているのを見ると、この仕事やっててよかったと心から思います。


今の仕事自体には満足している。が、もう一度就職するならフリーライターにもなってみたい。


もしもう一度就職することがあれば、同じ職業に就く7、別の職業に就く3ぐらいの割合です。
やはり学生の頃からモノを作る、デザインすることが好きですので、それができる今の職業には非常に満足しています。
(待遇や福利厚生には不満はありますが)

今の職業でなければフリーライターになってみたいと思います。
私は趣味が海外旅行ですので、仕事として海外に行けて、自由な時間、自由な場所で仕事できるスタイルに憧れています。
会社勤めですと、当然毎日同じ時間、同じ場所で、だいたい生活が同じリズムで進んでいき、ふと日々の生活というか、自分の人生が退屈なものになっていないかなと思うことがあります。
ワガママですが、やはりデザイナーという職業は自由にさせてもらったほうが、デザインセンスが磨かれると思います。


3Kの仕事には絶対就きたくないと思っていた。しかし話を聞いてみると達成感は羨ましい。

正直、若い頃は肉体労働には嫌なイメージがありました。
いわゆる3Kの仕事には絶対就きたくないと思っていました。

学生の頃肉体労働かどうかはわかりませんが、ガソリンスタンドでアルバイトをしていましたが、真夏は汗だくになって、なかなか水分を摂ることもできず、立ちっぱなしという肉体的に辛い環境だったので、3ヶ月程度で辞めてしいました。
しかし、社会人となって、ブルーワーカーの方とお話させていただく機会があり、仕事内容のことを聞いてみると、夏は炎天下、冬は雪が降るなかでの作業など、確かに肉体的には辛いと思いますが、その分仕事が終わったあとの達成感は、デスクワークの私にはなかなか感じられない感覚なんだろうな羨ましく思うこともあります。


デザイナーはストレスとの戦い。出来るだけ外に出てインプットしておくことがオススメ。

どの職業でも大なり小なり感じると思いますが、デザイナーという職業はストレスとの闘いでもあります。
複数の案件を同時進行で、締め切りは厳守です。
常に時間に追われる感覚もありますし、例えば休日にショッピングに行ったとしても、そのお店のデザインを細かく見てしまいます。

ですので、店舗デザインの仕事は三度の飯よりデザインが好きというような方でなければ、ストレスで体調を崩すこともあると思います。

今学生で店舗デザインをしたいと思っていらっしゃるのであれば、出来るだけ外に出て、色々なデザインや考えをインプットしておくことをお薦めいたします。